こんにちは!山梨県甲府市中央の銀座通り商店街にあります、振袖専門店の京呉服ふじやです!
2024年7月にふじやはおかげさまで100周年を迎えました。
先日、高級振袖についてのブログを書きました。
時代は変わり、昔のように1着100万円という時代ではなく、
以前より安価でお求めやすいものも増えてきていますが、
大量生産のものではなく、逸品のお振袖を着て欲しいと願うご家族様もいらっしゃるかと思います。
今日は老舗呉服屋だからこそ出来る高級振袖の一つでもある加賀友禅の振袖についてご説明しようと思います。
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加賀友禅の魅力とは?
加賀友禅とはどんな着物?
そもそも加賀友禅ってどんな着物?というところかと思いますが、
下絵に糸目糊を置いて防染をすることで思いのままに布を染める技法を友禅と呼びます。
加賀友禅は名前の通り、石川県金沢市を中心とした地域で行われている友禅染めの名称で、
今から約50年前の1975年に伝統工芸品として現在の経済産業大臣から指定を受けました。
伝統工芸品の指定を受けるには技法や使っている原材料など規定があります。
加賀友禅の場合は、色彩及び図柄は「加賀五彩」を基調として絵画調とすることと定義づけられているそうです。
加賀五彩とは、
・燕脂(えんじ)黒味をおびた深く鮮やかな紅色
・藍(あい)純粋な青ではない暗い青色
・古代紫(こだいむらさき)わずかに赤みを帯びたくすんだ紫色
・黄土(おうど)赤みがかった黄色
・草(くさ)若草が成長して色が濃くなった色味の緑色
この5色を基本に加賀友禅作家が独自の色合いを表現していきます。
多彩に配色されますが、決して派手になりすぎず、
品の良い絵画のような美しさを表現していくのです。
作家の想いを染める加賀友禅
加賀友禅の作家さんたちは日本画を学ばれている方も多いそうで、
着物をキャンバスに見立てて絵画のように模様を描いていき、
刺繍や金箔などを使わないのが特徴です。
そして加賀友禅の最大の特徴は、着物のデザインや彩色、重要な工程を一人の作家が担うことです。
よく対比されるのが各工程が分業制で行われる京友禅です。
もちろん分業には分業の良さがありますので、どちらかを否定するものではないのですが、
加賀友禅の場合は一人の作家さんが制作されるからこそ、
その作家さんの想いがより濃く表現され作品のテーマを思いのまま描かれ、
また作家さんごとに個性が表現されるものではないかと思います。
その為、落款と呼ばれるその着物を誰が作ったのかがわかる印が着物に付いています。
この落款は工房を営む師の元で5年以上修行を積んで腕を磨き、
加賀友禅振興協会の会員2名の推薦を得て会員資格を得た者が加賀友禅の作家として登録できるのです。
つまり、誰でも加賀友禅の作家になれるというものではないこと、
そして簡単に作れるものでもないということでとても希少性は高いのではないかと思います。
加賀友禅が選ばれる理由
加賀友禅が選ばれる理由としてはなんと言っても手描きの温かみが感じられる部分ではないかと思います。
機械には無い細かい部分の色付けや繊細な美しさが表現されています。
この写真のような加賀友禅が出来るまでおよそ16の工程があり、
先に柄の絵をつけてから生地全体を染めるので、繊細かつ手間暇が掛かっています。
花の色付けのぼかしや、葉っぱに虫食いが表現されているのも加賀友禅の特徴であり、
魅力でもあります。
また作家さんによっても作風の違いもあるので、
加賀友禅は自然の描写を切り取るものも多いですが、古典文様も用いられているものも多いです。
古典文様は慶びごとを文様化したもので、円満を表す七宝や末広がりを表す扇など、
お嬢様の門出を祝い、今後ますますの繁栄を願う思いも込められていたりもするのです。
加賀友禅の振袖で差をつける
他とは違う特別感
振袖自体、昔は全て手作業で作っていましたが、
時代の流れとともに大量生産できるインクジェットの振袖が登場したり、
作家さんの高齢化、後継者不足など手作業で作られた振袖の方が希少価値の高いものになってきました。
先にも述べたように加賀友禅の作家の方がひとつひとつ丁寧に着物を作っていくので、
1点ものの良さがあります。
自分だけの特別な振袖として成人式以外の結婚式やお呼ばれにも愛着を持って着ていただく事が出来ます。
また手描きゆえのぬくもりや大量生産にはない個性を感じることが出来るのです。
成人式で印象に残る
成人式当日、会場はたくさんの振袖を着たお嬢様で溢れています。
だからこそ、華やかなデザインと奥深い色合いが成人式で特別な存在感をアピールします。
これは派手な雰囲気で目立つという事ではなく、
一目置かれるような存在感です。
お嬢様ご自身だけではなく、周りの方にも印象を残すような力が加賀友禅にはあります。
末長く愛用できる
振袖は未婚の第一礼装であるため、成人式だけでなく卒業式には袴を合わせたり、
お友達の結婚式やご自身の顔合わせ、結納、そして最後には婚礼の加工をしてお引きとしてご自身の結婚式でも着ていただくことが出来ます。
加賀友禅は流行廃りのないデザインでありますから、次の世代にも引き継いで着ていただくことができるので、
親子3世代の思い出として色濃く残ることが出来ます。
加賀友禅の振袖を選ぶメリット
宝物のような一枚を着ることができる
希少価値の高い加賀友禅は宝物のような一枚になってくれること間違いなしです。
加賀友禅は作り手の方が多くないからこそ、
大量生産と違い年月が経つごとに一生物の宝物としての価値が上がり、
大切に受け継いでいくことが出来ます。
品格と格調の高さを演出することができる
華やかでありながら、落ち着いた趣を演出するのも加賀友禅の特徴です。
その為、品格と格調の高さを感じさせ、大人の女性としての魅力を引き出します。
伝統工芸品で日本の文化に触れることができる
最初にも記述しましたが、加賀友禅は金沢で作られている
伝統工芸品として国から指定を受けているものです。
歴史としてもとても古く日本の芸術的側面を持っている由緒あるものだと思います。
加賀友禅の振袖を着る事で、そういった日本の文化や歴史に触れる事で経験値も上がりますし、
能登の震災の傷もまだ癒えない金沢県である産地を応援することも出来るのです。
一生に一度の成人式を加賀友禅の振袖で彩る
いかがでしたか?
加賀友禅のお振袖についてまとめてみました!
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